リビアのカダフィ大佐が捕らえられ殺された映像が世界中に流れました。残酷な映像です。後味悪いです。ましてやヒラリー・クリントン氏の不謹慎な笑いの映像は不愉快です。なぜ命を保障するような捕らえ方をしなかったのか?「欧米が正義の審判をするやり方」が今ひとつ理解できません。
リビアのカダフィ大佐と言えば、独裁政治で国民を弾圧、国家を私物化しているというイメージがありました。ほんとうは石油資源に恵まれた豊かな国で、国民の共有財産である石油を国家がコントロールする事によって、資本家の餌食から守ったとも言われています。
リビアの一人当たりGDPは12,062ドル(2010年)でアフリカ最上位、医療や教育は無料、農業する人には農地や器具・家畜・種子など無料で与えられ、新婚家庭や子どもを産んだ母親への援助、銀行融資に利息なく、住居は保障され、車を買うにも補助金が出て、石油売り上げの利益も分け与えられるなど、驚くべきリビアの保障された国民生活でした。詳しくは次のサイトでご覧下さい。
リビアで二度と見られなくなる16項目 私達がテレビや新聞で目にしている報道がどれほどの真実を含んでいるか、リビア国民の暮らしがどうだったか、カダフィ大佐は本当に暴君だったのか・・・彼が死んでしまった今、彼の主張をまるごと聞く事もできません。反政府軍の後ろ盾となったNATO軍・アメリカの意思が正義のように映るマスコミ報道に、疑問を持つ、そんな人が増えることがあるでしょうか?
こんな見方もあったのですね。
VIDEO 日本語字幕がありますが、以下に内容を書き起こしてみます。
リビアにNATOが軍事介入した理由について、様々な推測がなされている。その中には、カダフィ大佐がもくろむドル支配体制打破を阻止するためだと考える人たちがいる。市民を守るため、或いはリビアの石油を奪う目的・・・など。 しかし、今回の介入には、背景に通貨問題があると確信している人たちもいる。特にカダフィが提案しているディナ金貨、これは実際に金から作られるアフリカ単一通貨。これを使用することで、真の利益共有となるのだ。 「このようなことは、なるべく秘密裏で行わなければならない、なぜならこの件に言及した時点で、すでに米ドルからの変更を意味するから。すでに、1996年と2000年の2回カダフィによって提案されている。全ての国々は興味を示して、特にアフリカ諸国はかなり前向きだった」 軍事介入が始まる1ヶ月前にも、彼はアフリカとイスラム諸国に対して、この新統一通貨に参加するよう呼びかけていた。ドルとユーロに対抗できるようになるのだから、石油その他の資源は、ディナ金貨のみで取引を行おうと、国の財力の基準を「ドルをどれだけ流通させているか」から「金をどれだけもっているか」に変更してしまい、それにより世界各国の経済力を均衡させる狙いだった。 リビアは144トンもの金を保有。イギリスは2倍持っているが、人口は10倍である。 もしも、カダフィが石油などの取引を新しい通貨を立ち上げるなど、ドル以外で行おうとすれば、現在のシステムを管理している世界中の中央銀行から歓迎されないことは明らか。その意味からも、彼を権力から追い落とそうとする理由に成り得る。 フセインが、2000年からドルではなくユーロによる取引を始めたところ、制裁措置と軍事介入が続いた。アメリカとしては、OPEC諸国のすべてが石油をユーロで取引する事を断固阻止しなければならなかった。 イギリスの金はこの場所、英国銀行のどこかに保管されている。 多くの西側諸国は、十分な金を所有していないが、リビアのような金持ち国家(GOLD STATE)は違う。ディナ金貨の恩恵により石油で潤うことになったアフリカと中東諸国は、エネルギー資源を求める国々に対して「値上がりしたから支払いは金でないとダメ」と言うかもしれない。このようなことは、アメリカとNATO諸国としては絶対に許せないだろうと思われる。 基軸通貨としてのドルの価値が揺らげば、大量の米国国債を持ち、進む円高のために何度も介入して結果的に米ドルを支える日本は大きな痛手を受けることでしょう。リビアの魂胆が資源国家の間で支持され広まることになれば、西側に追従する日本も結果として困るでしょう。日本のマスコミが西側を利する報道を続ける理由はそこにあるのかもしれません。
結果として、正義は西側先進国にあると認めることになりました。これでは資源国で豊かな国民生活ができるはずの人々はいつまでたっても平和が訪れず、貧しいまま理不尽に命を落とすことになります。独裁で守られたものもあったことを考えると、私達が信じる民主化にどんな価値があるのでしょうか?
資源のある国から奪うようにして自分達だけが快適で豊かに暮らし、地球を汚染・破壊している西側諸国。金融危機・経済危機の今こそ生き方を変えるチャンスでもあると思うのですが。目障りなものを抹殺して己の価値観を貫き通すことで勝った正義って何でしょう?そのためにあらたな戦争を企てる者がいないことを祈るだけです。